2023-07-29 #22 苺、いちご 詩集『灰も落とせない指』 一期の歯形を"もう、会いたくないよ"そんな台詞が貫いた小さいからだにひとまわり小さな実をつけて挑発的な白い花に痛みが残っちゃ桃色だ一会の手ほどきに"もう、戻れないだろう"そんな予想は正解か、ただの夢だったのか一輪に花びらをむしるような時間が過ぎて飲み干す時間はかすかな苺のにおいがした