【ことば倉庫】

詩集『灰も落とせない指』更新中/ほか作品集は最下部から

#68 影と努力

 

占い師の一面を持っている
友達の友達が俺の手、触り
ものすごい努力する人
そう予想を告げた

せっかくの試みだけど
噛み含めるには気恥ずかしすぎて

検証する気にもなれなかった

 

普通は、日あたりと逆の方に
努力って奴があるらしく
じめっとした感触で
一途に内心を育てるらしい

伝聞というか
伝播というか
なんとなく、そう聞いている

それならば、
その影の影に何かを知りたい

 

多少はひびが割れても
手袋などせずに
水っぽさに溺れてしまうほど
からっと心見てしまいたい

自分らしさとか努力とかは
あえて言うことでもなくて

それ自体に迷いすぎれば
羅針盤さえ針を飛ばす
本当は一番
大切なものだっていうのに

単純が一番、そういうことに
好きこそ上手、そういうことに

 

適当、なんて
寝言みたいな結果論に
寝癖直すのが努力なら
恥ずかしいほどしてんじゃん?

ところでこの手、触り
どんなだったか教えてよ