【ことば倉庫】

詩集『灰も落とせない指』更新中/ほか作品集は最下部から

#13 干渉、誕生、臆病風


ついてこいよ!
何の気なく叫んで
テニスボールのように
規則性の中に
風を吹かせ、散って、わめいて

身体ごとぶつかったら
網がいつもより硬くて
トコロテンみたいに
すっと抜けた先に

どんな中身が
見え隠れしたのか
怖がってまた
結局丸まってしまった

 

コートを転々として
風の匂いを嗅いだ
辞書で聞いたら
スパイスなど消されてしまう
簡潔な言葉になど
出来やしない複雑な波を

どうせならここちよく
流れる曲に出来たらな

そんなこんなで
また二転三転とはじめて
数え切れない干渉に
誕生と隙間風を知る

 

平静な瞬間が
訪れづらい球体で
坂を昇ってやったなら
どんなにか驚くだろう

モチベーションと
マスターベーション
とても近いことだけど

そのまま結びつけたら
かけても外れちゃうつながりで
自慢と怠慢も
そういう意味では違うんだ

 

どうせなら楽しい曲を
かけてあげたいもんだけど
臆病風に吹かれても
冷静や平静に溺れてる

動いて流されて
些細なことに悩んでも
些細じゃないところばかりを
探して意地張ってまた動く

 

ついてこいよ!
進むべき方向も
バスケットボールの
ドリブルみたいに怪しげなルールで

 

さてと激流の中で
自転することを考える
どうせ乱れるなら風の中
まあ、そんなとこだよ

雪だるま式に積むよりか
流れる美学に溺れたら

割り切るとでも言うのかな
良い日和に溶けていく